特色ある教育

創造的法曹─考える力を身に付けるために


双方向・多方向の対話型授業

事実を冷静に分析し、それを法的に構成したうえで説得力のある法律論を展開するためには、さまざまな事件を多角的な角度から議論することが不可欠です。法政大学法科大学院では、すべての演習科目において、対話形式(ソクラテスメソッド)の双方向型授業を行っています。

演習に参加する学生と教員、また学生同士が、複雑な事実をめぐって互いに討論し情報を発信し合い、事実を分析する力を身に付けていくことで、説得力のある表現力や法的構成能力の習得につながっていきます。

徹底した少人数教育

対話型の授業をスムーズに進めるために、2年生以降に履修するすべての必修科目で、10名程度のクラス別授業を行っています。法学未修者向けの講義形式の科目(1年生で履修)についても10名前後で行っており、講義形式の科目であっても、多くで対話型の手法が取り入れられています。

適正な規模のクラスで授業を行うことで、他人の意見に冷静に耳を傾け、参加した全員が充実した討論を行うことができます。

徹底した少人数・双方向型の教育により、基礎から応用までを身に付けることが、複雑化する現代社会の法律問題に対して柔軟かつ適切に対応できる、創造的応用力を持った法曹を養成するために重要であると考えています。

体験を通じて身に付ける─特長ある実務教育科目

教室で行われる対話形式の授業は、実務家の基礎的な力を養うために重要ですが、実際に実務法曹として活動するための基礎的なトレーニングとして、実際に紛争の現場に身を置き、どんどん変化する状況に適切に対応することを学ばなくてはなりません。法曹として核心ともいえる紛争解決能力は、相手方との交渉というダイナミックな過程の中で身に付けられていきます。

こうした力を培うため、法政大学法科大学院では、他の法科大学院に先駆けて法律事務所を開設し、実務教育に力を入れています。

法政大学法科大学院に併設する法律事務所を基盤として、実際に紛争の現場に身をおく「クリニック」、ロールプレイによるシミュレーションを通じて、クライアントとの面接や相手方との交渉を疑似体験的に学ぶ「ローヤリング(面接交渉)」、学外の法律事務所や企業などで実務を体験する「エクスターンシップ」などを開設して、実務家としてのスキルの修得を可能にしています。

社会の変化にいち早く対応する

我が国では、明治維新後の立憲体制の確立期、第2次世界大戦終結後の民主改革期に、それぞれ多くの法律が制定され、あるいは抜本改正がなされました。そして、現在もまた、これらに続く、「第三の立法改革期」と言われています。2000 年に消費者契約法が制定された後、21 世紀に入ってから多くの法律が制定、改正されました。これからも多くの法律改正が予定されています。日本の社会構造が21 世紀に入り大きく変わろうとしていることが、このような大立法時代をもたらしています。

法政大学法科大学院では、社会が第三の立法改革期にあるという事実を真摯に受け止め、改革の時代に相応しい進取の気性に満ちた法曹を養成するための、多くの授業を用意しています。

民法の改正に対応する

民法が大きく変わります。1896 年制定以来、120 年以上の永きにわたり適用されてきた債権法の分野が抜本的に改正され、2020年4 月1 日から施行されます。この改正は、民法の現代化を目指したものであり、21 世紀の契約社会に大きな影響を与えるものとなります。また、1947 年に抜本改正された相続法も約70 年ぶりに改正となりました。家族のあり方の変化、高齢化社会の到来に対応した改正です。社会の根幹を規律する重要な法律である民法の大改正に対して、法政大学法科大学院では、改正に精通した教授陣による充実した授業を用意し、新しい民法をいち早く理解してもらえるようにしています。

法曹の仕事の変化に対応する

法曹の仕事そのものも大きく変化しようとしています。訴訟事件については、裁判手続のIT 化がいよいよ実現する段階となりました。訴状、答弁書、判決書、いずれも「紙」を意識したネーミングです。その紙が裁判から取り除かれようとしているのです。われわれ法曹をめぐる仕事の環境が大きく変わろうとしています。

訴訟以外の仕事に目を向ければ、法曹の仕事の変化はさらに大きいものがあります。インハウスローヤーの活躍、社外取締役等への就任、従来は法曹の仕事とは縁がないとされていた分野への進出など、伝統的な法曹の業務に加えて、多くの社会分野に貢献することが法曹に求められています。

法政大学法科大学院では、このような法曹の現代的課題に対応した授業を充実させ、創造性ある現代の法曹の養成を目指しています。

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